
うつ病

うつ病
うつ病の症状と診断・治療期間
うつ病は近年増加しており『まさか自分や家族がなるわけない』と思われている方が多いのですが近年は5人に1人が一生の間になんらかの精神疾患にかかると考えられています 大変身近な病であります。
適応障害との違いは何か、よく受ける質問の一つですがはっきりとしたストレスがあり心身のお辛さが出た場合を適応障害 はっきりとした理由がご自身でも分からない状態で二週間以上苦しい状態が続く場合にうつ病の可能性があります。
心の病にかかったときにほとんどの方はご自身が弱いのではないか、頑張りが足りないのではないかと自分を責める事がありますがむしろ協調性が高い方、努力家の方がなりやすい印象を僕は受けます。
また一般的にお辛い事があった時にうつ症状が出ると思われがちですがうつ病の患者さんは昇進や結婚、家族の喜ばしいことにも環境の変化がストレスとなり気持ちの落ち込みにつながる事があります。それがまた患者さんが自分を不甲斐なく感じお辛さが増しているのかなと思います。
▶︎どうやったら治るのだろう
▶︎治療は何をするのだろう
▶︎治療にかかる時間はどれくらいだろう
これらは患者さんの真の声だと思います。
当院でできる事をお話しします。
・うつ病の治療は医師による診断から治癒を開始する『急性期』6〜12週間
・お薬の処方により症状が緩和され落ち着いてくる『継続期』4〜9ヵ月
・安定した状態が保たれる『維持期』一年〜
とされるエビデンスがありますがこれはあくまで目安となります。

▶︎急性期
最初は副作用を抑えるために少量から抗うつ薬を服用し徐々に適切な服用量に調整していきます。
この段階ではすぐに効果が感じられない事がほとんどです。なぜなら抗うつ薬は2〜3週間、効果を感じるまでにお時間が必要だからです。
是非ともこの期間を乗り越えていかねばなりません。抗うつ薬の効果が感じられない場合は抗不安薬(効果が早く感じられます)を使ってサポート致します。
人によっては夜が眠れない事もありますが抗不安薬で眠りやすくなる事も期待できますし必要であれば眠れるお薬も処方いたします。
▶︎継続期
抗うつ薬が効果を発揮し症状が改善してきます。だからといってここで断薬してはいけません。
個人的にはじっくり必要量の薬で回復して欲しいのですが患者さんは減薬を希望される事が多いのが現実です。
希望を取り入れて少しずつ減らしていきますがあくまでも緩やかに行いたいと思います。
リバウンドを防ぐためなんです。反対に抗不安薬は抗うつ薬の効果によって必要なくなる事がありますのでそういった時は抗不安薬を減らしていきましょう。
▶︎維持期
言葉の通り良くなった状態を維持していく時期となります。あのような苦しさを二度と経験したくないと思われるかたも多く1ヵ月に一度くらいのペースで少量のお薬を予防的に飲まれる方もいらっしゃいます。また、僕の方から薬無しでやってみますか?とお声かけするのもこの時期です。
経験として思うにうつ病を発症した方の5割は寛解しその後の再発はありません。
また4割の方が寛解するものの再発に至ります。1割の方が寛解しても不安感が強く改善と再燃を繰り返す慢性的な経過を辿るようです。
再発、慢性化を避けるためにも初発時にしっかりと完全に寛解するまで焦らず回復する事が大切だと僕の経験から思います。
- 気持ちが重苦しい
- 理由もなく涙が出てしまう
- 今まで楽しかった事が楽しめない
- 焦燥感があり落ち着いて過ごせない
- 身の置き所がない気持ちになる
- 不安に襲われる、悪い方に考えてしまう
- 人の話や本、テレビ、音楽など内容が頭に入ってこない
- 眠れない、または寝すぎる
- 疲労感が強い
- もの事が決められない
- 集中力がない
- 食欲の減退または増加
- 死について繰り返し考える、消えてしまいたい
- あちこちの痛みを感じやすい
- 胃痛、頭痛、息苦しさ、動悸、口の渇き、めまい、耳鳴り
- 衣食住をきちんと行えず自分を責める
治療について
まずはゆっくりストレスの原因となるものから離れ休養することが必要です。
他にも薬物療法や精神療法を行っていきます。
これらの症状が二週間以上続く場合や一日中抑うつな気分でいる事、学業や仕事に支障が出ている場合はあなたの努力では改善できません。
また、あなたは何一つ悪くもありませんご自分を責めないでください

よくあるご質問
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初診にかかるお時間初めて当クリニックにかかられる患者様は、問診などを含めて約1時間程度要します。 なるべくお時間の余裕のある時に予約される事をおすすめします。
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初診にかかる費用費用は3割負担の方で2~3千円、後期高齢医療制度の方で700〜1000円程度、自立支援制度を利用される方で700〜1000円程度が目安となります。また当クリニックは院外処方ですので別途お薬代がかかります。
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ご予約のキャンセルについて当科特有のご気分、ご体調の変化は充分理解しております。お電話にて連絡をいただけると大変助かります。
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ご予約のない患者様の受診について当クリニックでは予約優先の治療を行っていますが、曜日や時間帯などにより混み具合は様々です。まずはお電話をいただければと思います。できる限り対応したく存じますが、ご希望に添えない時はご了承ください。
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お車でお越しの患者様へ詳しくお電話にてご説明させていただきます。
お持ちいただくもの
初診の方
- 健康保険証 ※毎月初め、及び住所等の更新の場合も保険証をお持ちください。
- 高齢受給者証、その他医療証 ※お持ちの方のみ
- お薬手帳 ※お持ちの方のみ
- 現在使用しているお薬の名前
再診の方
- 診察券
- 保険証 ※月初めにご提示ください